地理情報分析基礎IIの実習風景
地理情報分析基礎IIは,地理情報分析基礎I(2年Aセメスター)に続く,主題図作成および地域分析のスキル習得のための実習になります.
地理情報分析基礎IIの目標は
- 一般的な人文地理学の学術論文で使われている水準の主題図・図版を自力で作成できるようになること
- こうした論文で用いられている標準的な解析手法の分析結果を理解し,自分で解析を行えるようになること
- 様々な形で提供されている地理データや小地域統計の資料の所在・利用法を理解し,各自の関心にあわせて必要なデータを収集・解析することができるようになること
の3点です.
実習風景(人文地理学教室・機器室) |
実習は人文地理学教室・機器室で行われ,教員とTAによる説明を聞き,作業のデモンストレーションを見ながら,各自で課題に取り組みます.
毎回,課題が出され,積み上げ式によりその内容は次第に高度なものとなっていきますが,少人数での実習と教員・TAによるマンツーマンの指導によって順次スキルを習得していきます.
以下は主な課題の内容です.
3回目の課題
グラフィックソフトによる地域概況図の作成 |
4回目の課題
国勢調査・町丁字データの利用と可視化 |
5回目の課題
メッシュ統計の利用と可視化 |
6回目の課題
GPSによるポイントデータの取得と可視化 |
8回目の課題の作業途中画面
アドレスマッチング及び基本単位区データを用いた商圏分析 |
9回目の課題
因子生態分析 |
最終レポートの作成では,地域分析Ⅱで習得したスキルを使って,各自の関心のあるテーマに即して統計データや地理データを収集・分析し,レポートをまとめます.
Kさんのレポート(2009年度)より | H君のレポート(2009年度)より |
地理情報分析基礎Iの内容を踏まえて,地理情報分析基礎IIの授業で学んだ分析手法やスキルを活用できるようになれば,研究者としてやっていくための「必要最小限の」スキルを習得したといえます.
ただし,こうした手法やスキルを活用していくためには,経験を積んで作業や分析に熟達していくことが不可欠であることは言うまでもありません.