トップ/教員/

教員

田中雅大

所属 総合文化研究科広域科学専攻広域システム科学系
職名 助教
学位 博士(地理学)
専門分野 都市社会地理学、地理情報科学、行動地理学、障害の地理学、批判地図学/GIS
所属学会 日本地理学会、人文地理学会、日本地図学会、地理情報システム学会

 

研究紹介

● 都市住民の日常的移動に関わる問題を、(1)行動地理学、(2)障害の地理学、(3)批判地図学/GISの観点で研究している。具体的には、それぞれ次のようなことを検討している。

(1)私たちは都市空間において施設間の「近さ」と「遠さ」をどのように認知しており、それは様々な移動経験(歩く、車に乗る、公共交通を利用する等)とどのように関係しているのか。

(2)身体的損傷を負った人々の移動(外出等)はいかにして社会‐空間的に生み出されるのか。また、そうした人々の移動を可能にする空間は、いかなる戦略・政策・活動等によって創り出されているか。逆に、身体的損傷を負っていない人々(いわゆる「健常者」と呼ばれる人々)は、なぜ当然のように移動できるのか。

(3)地理空間情報(何が・どこに・どのようにあるかに関する情報)を扱うテクノロジーと都市住民の日常的移動はどのような関係にあるか。あるいは両者はいかにして社会的・政治的に結びつけられるか。また、そうしたテクノロジーが発達・普及することで、誰のどのような移動が、いかにして促進・再構築・改変されるのか。

● 現在は特に視覚障害者に焦点を当て、上記課題に取り組んでいる。また(3)との関係で、当事者参加型の点字ブロック敷設状況地図・データベース制作活動(参加型GIS)にも取り組んでいる。

主な業績

<著書(分担)>

  • 田中雅大 2017. ボランタリー組織による地図作製活動を通じた視覚障害者の外出支援. 若林芳樹・今井 修・瀬戸寿一・西村雄一郎編著『参加型GISの理論と応用―みんなで作り・使う地理空間情報―』133-137. 古今書院.

<論文(査読付き)>

  • 田中雅大 2013. 日常的移動行動との関連でみた都市空間における認知距離の質的側面―金沢市の大学生の事例―. 人文地理65(1): 47-62.
  • 田中雅大 2015. 地理空間情報を活用した視覚障害者の外出を「可能にする空間」の創出―ボランタリー組織による地図作製活動を事例に―. 地理学評論88(5): 473-497.
  • 田中雅大 2016. 東京都におけるバリアフリー重点整備地区の設定方法の検証. 人文地理68(1): 195-210.

<翻訳>

  • ブライアン・ハーリー著, 田中雅大訳 2020. 地図を脱構築する. 空間・社会・地理思想23: 123-148.(Harley, J. B. 1989. Deconstructing the map. Cartographica 26(1): 1-20.)
  • エドワード・ホール, ロバート・ウィルトン著, 田中雅大訳 2020. 障害の関係論的地理学に向けて. 空間・社会・地理思想23: 149-164.(Hall, E. and Wilton, R. 2017. Towards a relational geography of disability. Progress in Human Geography 41(6): 727-744.)

<紀要等>

  • TANAKA Masahiro. 2017. Dissemination of verbal maps for visually impaired people by a non-profit organization in Tokyo. Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University 52: 22-32.
  • 田中雅大 2019. 言葉による視覚障がい者のナビゲーション. 地図中心567: 10-13.

<学会発表>

  • 田中雅大 2011. 認知地図分析におけるアフィン変換の応用―滋賀県高校生の認知地図を事例として―. 日本地球惑星科学連合2011年大会(幕張メッセ, 千葉市)
  • 田中雅大 2012. 日常的移動行動との関連でみた都市空間における認知距離の質的側面―金沢市の大学生の事例―. 2012年日本地理学会秋季学術大会(神戸大学, 神戸市)
  • 田中雅大 2013a. ボランタリーな地理情報としての視覚障害者向け道案内文の協同作成. 2013年日本地理学会春季学術大会(立正大学, 熊谷市)
  • TANAKA Masahiro 2013b. A collaborative effort to verbal guidance for visually impaired people as volunteered geographic information. 2013 IGU Kyoto Regional Conference (Kyoto International Conference Center, Kyoto)
  • 田中雅大 2014a. ボランタリーな地理空間情報としての視覚障害者向け地図の協同作成. 経済地理学会関東支部例会(明治大学, 千代田区)
  • 田中雅大 2014b. ボランタリーな地理情報による「可能にする空間」の創出. 2014年日本地理学会秋季学術大会(富山大学, 富山市)
  • TANAKA Masahiro 2015a. Making alternative maps by visually impaired people as volunteered geographic information. The 27th International Cartographic Conference (SulAmérica Convention Center, Rio de Janeiro)
  • 田中雅大 2015b. 参加型GIS研究におけるエンパワメント概念の整理―生態学的視点からの展望―. 2015年日本地理学会秋季学術大会, GISと社会研究グループ(愛媛大学, 松山市)
  • 田中雅大 2015c. バリアフリー重点整備地区の設定方法とその妥当性の検討―東京都北区を事例に―.2015年人文地理学会大会(大阪大学, 豊中市)
  • 田中雅大 2016a. 視覚障害者の外出における物理的バリアの実態.2016年日本地理学会春季学術大会(早稲田大学, 新宿区)
  • TANAKA Masahiro 2016b. Diffusion of verbal maps for people with visual impairments by volunteer group in Japan. The 33rd International Geographical Congress (China National Convention Center, Beijing)
  • 田中雅大 2016c. 視覚障害者向け地理空間情報の伝達手段として地図が持つ可能性・課題. 日本地図学会平成28年度定期大会(就実大学・就実短期大学, 岡山市)
  • 田中雅大 2017a. 東京都北区における参加型GISによる視覚障害者誘導用ブロックの地理情報データベース構築. 2017年日本地理学会春季学術大会(筑波大学, つくば市)
  • 田中雅大 2017b. 英語圏における批判地図学の成立過程と研究動向. 2017年グレコ会(首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス, 千代田区)
  • TANAKA Masahiro 2017c. Characteristics of verbal maps for visually impaired people on the website in Japan. The 28th International Cartographic Conference (Marriott Wardman Park Hotel, Washington D.C.)
  • 田中雅大 2017d. 日本における触地図の社会的位置付け. 2017年日本地理学会秋季学術大会(三重大学, 津市)
  • 田中雅大 2018a. 障害と技術の関係をめぐる地理学的諸問題. 2018年日本地理学会春季学術大会(東京学芸大学, 小金井市)
  • TANAKA Masahiro 2018b. Analysis on how tactile maps became embedded into the assistive technology framework of Japan. 2018 International Geographical Union Regional Conference (Quebec City Convention Centre, Quebec)
  • 田中雅大 2018c. 触地図の社会的位置づけに関する批判地図学的考察. 2018年日本地理学会秋季学術大会(和歌山大学, 和歌山市)
  • TANAKA Masahiro 2019a. Exploring the social position of tactile maps in Japan. 29th International Cartographic Conference (National Museum of Emerging Science and Innovation, Tokyo)
  • 田中雅大 2019b. デジタルなものに関する地理学的議論の動向. 2019年日本地理学会秋季学術大会(新潟大学, 新潟市)

<受賞>

  • 2016年度日本地理学会賞(優秀論文部門)受賞